ケンジロニウスの再生

ロック史を追いながら関連図を作成(関連図挫折中)

2020-01-01から1年間の記事一覧

4-12 Skip Bifferty〜スキップ・ビファティ〜(第88話)

前回はアラン・ハルについて書きました。 ⬇︎ ⬇︎ ブリティッシュフォークロックバンドLindisfarne(リンディスファーン)のリーダーであり名ソングライターであるアラン・ハルはリンディスファーン結成前の60年代半ばにThe Chosen Fewというバンドを組んでお…

5-13 Alan Hull〜アラン・ハル〜(第87話)

5章《ブリティッシュフォークロック》、前回はリンディスファーンについて書きました。 ⬇︎⬇︎ 非トラッド系フォークロックではあるがニューカッスル・アポン・タインにて結成されたリンディスファーンには北東イングランドの独特の空気感が含まれており、その…

5-12 Lindisfarne〜イングランド北東のホリー・アイランド〜(第86話)

ブリティッシュフォークは底なし沼。 その意味を強く実感しております。リンディスファーンとアラン・ハルについて軽く書こうと思い、少し調べてみる。すると気がつけば中世初期アングロサクソン七王国の1つノーサンブリア王国について夢中で調べてしまって…

11-1 カナダの偉人達(第85話)

基本的には僕の知るロックは英米がほとんどで、それ以外のヨーロッパ諸国や南米、アジア(日本のロックを除く)等のロックには詳しくない。 それでも少しは愛聴しているものはあって、11章では英米外のロックについても触れてみようかと。 ロックの輸入度合…

映画『ザ・バンド〜かつて僕らは兄弟だった〜』を観て

行ってまいりました!先日公開されたザ・バンドのドキュメンタリー映画、『ONCE WERE BROTHERS〜ROBBIE ROBERTSON with THE BAND』、邦題が『ザ・バンド〜かつて僕らは兄弟だった〜』。 タイトルにROBBIE ROBERTSON with THE BANDとあるようにザ・バンドのド…

9-7 The Art Of Lovin'〜ボスタウン・サウンド〜(第84話)

アメリカという国は広大であるので州が違えば国が違うくらいの感覚で各地のロックを受け止めるべきだ。そう思ってからブリティッシュロック贔屓な僕も「アメリカンロック苦手なんだよね」とは軽々しく言わなくなった。 そんなわけでこのブログでは割と州や都…

5-11 続!Strawbs(ストローブス)〜ついに我が脳に着地〜(第83話)

5-11 続!Strawbs(ストローブス)〜ついに我が脳に着地〜(第83話) ストローブス。前回の続きから。 ↓前回↓ kenjironius.hatenablog.com デイヴ・カズンズとトニー・フーパーの美しきハーモニー、トニー・ヴィスコンティによる秀逸なアレンジで中世音楽、ト…

5-10 Strawbs(ストローブス)〜ついに我が脳に着地〜(第82話)

〝言葉〟を与えるということ 「人は知らない言葉や聞き馴染みのない言葉は聞き取ることができない」、それとは逆によく知る言葉なら多少聞こえづらくとも理解することができる、そういう人間の耳と脳の性質になんか名前があった気がするんだけどなんだっけな…

5-9 ブリティッシュフォーク図、再編!(第81話)

夏が終わり涼しくなってきましたね。秋はブリティッシュフォーク、黄金に輝く落ち葉のような風景が浮かぶ黄昏の音楽。 ブリティッシュフォークはフェアポート関連にペンタングル関連、tuder lodge,mellow candle,spyrogyraの三種の神器、その他いくつかざっ…

正しい歴史とは何処に〜〝Hey Joe〟問題〜

ちょと雑記をば。 ディスクユニオン大阪店に行ってきた! 2015年、5年前に大阪に「ディスクユニオン」がやってきた。関東、主に東京の中古レコード/CDチェーンであるディスクユニオンがついに大阪に進出してきてくれたのだ。 神戸にも「りずむぼっくす」とい…

3-10 Kestrel(ケストレル)〜プログレの落とし胤〜(第80話)

ケストレル(紙ジャケット仕様) アーティスト:ケストレル ビクターエンタテインメント Amazon ロック史の分岐点 フォークロックの始まりを告げた65年ボブ・ディラン「Bringing It All Back Home」及びThe Byrds「Mr. Tambourine Man」、ロックに芸術性を吹…

10-11 祝50周年!!「世界を売った男」とThe Hype(第79話)

デヴィッド・ボウイ図製作の続きです。2か月くらい空いてしまいましたが前回はボウイの永遠のライバルマーク・ボランがリードギターで参加した70年のシングル〝The Prettiest Star〟まで書きました。 ↓前回↓ 69年にシングル〝Space Oddity〟がようやくヒット…

完!『George Harrison: Living in the Material World』を観て

こんな3回にもわたって書くつもりじゃなかったんだけど、TSUTAYAで軽い気持ちで借りただけだったんだけど、少し離れていたビートルズ熱が再熱してしまったようで。 ↓前々回↓ ↓前回↓ 前々回はジョージ・ハリスンの作曲家としての目覚めと鋭い感性について、 …

続!『George Harrison: Living in the Material World』を観て

ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド Blu-ray ジョージ・ハリスン Amazon 2011年公開のジョージ・ハリスンのドキュメンタリー映画『George Harrison: Living in the Material World』を観た感想(ってかまだ今3周目観てる)、前…

『George Harrison: Living in the Material World』を観て

ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド Blu-ray ジョージ・ハリスン Amazon TSUTAYAプレミアム 最近友人の引っ越しを手伝い32型のテレビを貰った。元々持っていたのが15インチとかなので2倍以上のデカさ、テンションはうなぎのぼ…

3-9 Affinity〜キーフとヴァーティゴ〜(第78話)

ジャズロック 《プログレッシブロック》は60年代後半の《サイケデリックロック》で試みたロックへの多様なアプローチを更に広範囲に広げて複雑化し表現の幅を広げた非常に多角的なジャンルであることは前にも書いた。 そのアプローチの一つにジャズがある。 …

4-11 Tyrannosaurus Rex〜アシッドな暴竜〜(第77話)

〜最新のティラノザウルス?〜 最近チラッとネットで見かけた話では恐竜には羽毛があって鳥のような姿をしていたという説が今濃厚であるようだ。 僕は恐竜について全く無知である。興味がないわけではないが特別調べたりするほどではない。もちろん化石が展…

ハーディ・ガーディ製作記④ Day6〜まさかの完成〜

UGEARSのハーディ・ガーディ組み立て、ここまで5日間累計約4時間30分作業してボディとネック、ヘッドがなんとなく完成しました。 ほぼ形になってきたがまだ説明書は半分ほど残している。なるほど細かい作業が多く残ってそうだ。前回Day5でヘッド部内部パーツ…

4-10 Simon Finn(サイモン・フィン)〜もう1人の狂人〜(第76話)

アシッド・フォーク 【Acid】は【酸】の意であるがLSDの隠語でもあり、《アシッド・フォーク》とはLSD影響下のフォーク(スタイル)ミュージックである。【psychedelic】はLSD体験のことを表すので、《アシッドフォーク》と《サイケデリックフォーク》はほぼ…

ハーディ・ガーディ製作記③ Day4,Day5

UGEARSのオモチャハーディ・ガーディ製作。 計1時間半作業しホイール部と歯車パーツのみ出来上がったのが前回書いたDay1〜3 その続きから! Ugears ユーギアーズ ハーディーガーディー;70030 木のおもちゃ 3D立体 パズル UGEARS Amazon Day4 説明書を先まで…

10-10 デヴィッド・ボウイとマーク・ボラン(第75話)

ボウイ。前回は69年2nd「David Bowie(Space Oddity)」まで書きました。 その続きから。 69年の11月にリリースされた2nd「David Bowie(Space Oddity)」はボウイのアイデンティティが詰まったものとなったが、英5位のボウイ初ヒットシングル〝Space Oddity…

ハーディ・ガーディ製作記② Day1〜Day3

UGEARSのハーディガーディ3Dパズル、非常にゆっくり作り始めております。誰に需要があるのか不明ですが、その経過を! Ugears ユーギアーズ ハーディーガーディー;70030 木のおもちゃ 3D立体 パズル UGEARS Amazon Day1 (よく見かける固定カメラで撮影しな…

6-9 ビリー・ニコルス〜唯一の英ソフトロック!?〜(第74話)

何度も何度も書いているがソフトロックの定義は様々で、非常に曖昧なジャンルである。中にはイギリスのゾンビーズやホリーズさらにはエルトン・ジョンやビージーズ(はオーストラリアになるのか)まで含める考え方もあるようで。僕はソフトロックはフィルス…

ハーディ・ガーディ製作記①〜オモチャのハーディガーディ〜

ちょいと「ロック史を振り返りながら図を作成する」という目的からは逸れますが、一つ外伝を。 実はつい先日ハーディガーディという古楽器の木製3Dパズルを購入しまして、その製作過程でも書いてみようかという次第でございます。決してロック史ネタが尽きた…

3-8 ロコモーティヴ〜チンパンジーの乗った機関車〜(第73話)

プログレはポスト・サイケ! 3章プログレッシブロックはピンクフロイド、キングクリムゾン、イエス、ELP、ジェネシスの『プログレ5大バンド』、『元祖プログレ』なムーディーブルース、『カンタベリーの雄』ソフトマシーン関連、この程度で終わってしまって…

10-9 2ndアルバム「David Bowie(Space Oddity)」(第72話)

ボウイ、前回はシングル〝Space Oddity〟について2回連続で書きました。 長年ヒットに恵まれなかったボウイにとって起死回生のシングルとなった〝Space Oddity〟がリリースされたのがアポロ11号月面着陸の69年7月。今回はその初のヒットシングルを含む2ndア…

6-8 続・東のソフトロック(第71話)

6-8 続・東のソフトロック(第71話) 「ソフトロックは西海岸!」というマイ定義を捨て去り前回はニューヨークのアンダース&ポンシアのプロジェクトInnocenceとTradewindsについて書きました。 今回はその続きで東のソフトロックをいくつか! The Free Desig…

6-7 東のソフトロック(第70話)

僕はまだソフトロックの定義について考えている ブルースの匂いがしないこと ギターロックではないこと ウィスパーボイス多し コーラスワーク強し ライブを想定しない緻密なスタジオワーク 主に西海岸カリフォルニア 60年代後半〜70年代前半 ドトールで流れ…

10-8 続・Space Oddity(第69話)

10-8 続・Space Oddity(第69話) さて前回から引き続き69年7月にリリースされたボウイ念願の初ヒットシングル〝Space Oddity〟を。 前回はYESのリック・ウェイクマンやペンタングルのテリー・コックスなどこの曲に参加したメンバーについて、そしてボウイが…

10-7 Space Oddity〜通算10枚目にして念願の初ヒットシングル!〜(第68話)

ボウイ。前回は69年頭に撮影された(84年までお蔵入り)ボウイの自己紹介フィルム『Love You Till Tuesday』の話とフェザーズの話、そして69年春に恋人ヘルミオーネと別れてベックナムにて《アーツ・ラボ》に参加するところまで書きました。続きを。 King Be…

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