ケンジロニウスの再生

ロック史を追いながら関連図を作成(関連図挫折中)

2021-01-01から1年間の記事一覧

6-16 バーバンク・サウンド①〜オータム・レコード所属バンドの再プロデュース〜(第101話)

バーバンクサウンドとは ソフトロックとアメリカの伝統的なポピュラーミュージックとの関係性について。今回はそのテーマの要ともいえる《バーバンク・サウンド》を。そもそもバーバンクサウンドとは一体どんな音楽を指すのか、根本的なところから書き進めて…

6-15 アメリカにおける《バロックポップ》の範囲(第100話)

ロック史シリーズ再開(図はひとまず断念) R&R以前、1920〜50年代のアメリカポピュラー音楽《グレート・アメリカン・ソングブック(アメリカン・スタンダード)》とソフトロックの関係を書こうと思い、手始めにニルソンについて書き始めたのが今年の3月。図…

KING CRIMSON『MUSIC IS OUR FRIEND JAPAN2021』12.2.フェスティバルホール

・作品至上主義 僕は〝作品至上主義〟的なところがある。『リボルバー』や『ペットサウンズ』を発端に66年〜69年にかけてライブ再現を度外視した多くのスタジオ作品が生み出された。ビートルズはライブを辞め、ブライアンウィルソンもスタジオに篭ったこの時…

僕とガレージロックとパンク

僕とガレージロックとパンク ハードロックについて書いた際に触れたように僕の中学時代は大まかに「ハードロック/90`sヴィジュアル系/速弾き派」と「ポップパンク/青春パンク/パワーコード派」に分かれていた。 で僕は「ハードロック派」だったわけで、その…

パンク後の世界〜二巡目のロック史〜

『ジョジョリオン』の最終巻を読んで ジョジョの奇妙な冒険 第8部 モノクロ版 27 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:荒木飛呂彦 集英社 Amazon 『ジョジョの奇妙な冒険』の第8部『ジョジョリオン』が完結した。ちんぷんかんぷんのまま10年かけてちらちら読み…

HR(ハードロック)について考える

僕はハードロックをほぼほぼ聴かないわけだが、最初からそうだったわけでは決してない。 僕がギターに興味を持ち出した中学のころ(2003年ごろ?)、周りの仲間達の音楽の趣味は2極化していた。邦楽だと〈90年代ヴィジュアル系(XやGLAYやラルク等)or当時全…

R&R(ロックンロール)について考える

R&R(ロックンロール)について考える ブルースにひき続きR&R(ロックンロール)について。 大前提として僕はロックとロックンロールは別物と考えている。少しロックに造詣の深い人は皆そうだと思うが。 年代で言えばR&Rは50年代アメリカの音楽で、50年代半…

好きなブルース

好きなブルース 前回の続きです。 ブルースについて。ロックの世界に少し足を踏み入れるとすぐにロバート・ジョンソンに出会うことだろう。ストーンズやクラプトンといった60年代イギリスのロッカーが彼を讃え曲を取り上げたことで伝説的存在にのぼりつめた1…

ブルースについて考える

チャーリー・ワッツの死 毎週のように往年のロックミュージシャン達がこの世を去っていくことに寂しさを感じるこの頃だが、チャーリー・ワッツの死は特に考えさせられるものがあった。 僕はローリング・ストーンズをほとんど聴かない。それでもチャーリーの…

Wouldn't You Miss Me/Wish You Were Here(僕がいなくてさみしくないの?/あなたがここにいてほしい)

しばらくぶりです。 ニルソンの続きでバーバンク周辺を書こうとか、忘れてたHoneybus関連とか、バブルガム・ポップとか、書きたいものはたくさん頭にあるんだけど、なかなか更新できずにいました。 このブログのテーマである「図」の方がどうにも整理がつか…

Dobooi Dobooies 1st.EP『Ainigma』

日本のインディフォークバンドDobooi Dobooies(ドゥーボーイ・ドゥーボーイズ)が1st.EP『Ainigma』を先日YouTube、各種ストリーミングサービスで公開。世界に誇れる日本製の《フォークロック/プログレ・フォーク》が遂に解禁された。 このブログでは基本的…

ご無沙汰しております。

ご無沙汰しております。なんとまぁ第100話を目前にしてしばらく更新できずにいました。 怒涛のニルソンラッシュから次はヴァンダイクパークスへといこうとしていたのですが… 2年ほどこのブログを続けてきたことが実になったのか関係ないのか、他で少し記事を…

6-14 うわさの男、ハリー・ニルソン④(第99話)

ニルソンを4回にも渡って書くつもりはなかったのですが、要約する能力が足りず気付けば。元々は《グレート・アメリカン・ソングブック》とソフトロックの関係に迫ろう、という導入だったはず。 《グレート・アメリカン・ソングブック》に特に接近した《バー…

6-13 うわさの男、ハリー・ニルソン③(第98話)

引き続きニルソン。 ・前回までのニルソン 前回は70年5th「ランディ・ニューマンを歌う」まで書きました。 67年2nd「パンデモニウム・シャドウ・ショウ」はジョンレノン、ポールマッカートニー両名が絶賛、68年3rd「空中バレー」は最高傑作と言える出来であ…

6-12 うわさの男、ハリー・ニルソン②(第97話)

前回に引き続きニルソンを。 ところでニルソンの名義問題だが、最大のヒット曲〝Without You〟及び収録アルバム「Nilsson Schmilsson」が【ニルソン】名義であったこともあり一般的にはファーストネームなしの【ニルソン】で浸透しており、【ハリー・ニルソ…

6-11 うわさの男、ハリー・ニルソン①(第96話)

1960年代に誕生したアメリカンロックにおける《グレート・アメリカン・ソングブック(1920年〜50年代のアメリカ流行歌やジャズ・スタンダード)》の影響は如何に。 文化というのは常々メインカルチャーとサブカルチャーのシーソーゲームだ。20世紀前半の古き…

6-10 グレート・アメリカン・ソングブック(第95話)

『ブリティッシュロックとアメリカンロックどっちが好き?』 このテーマだけでロック好きなら朝まで酒を飲めるだろう。繊細だからイギリスとか、男らしいからアメリカとか、ブリティッシュフォークやプログレが好きだからイギリスとか、ソフトロックやルーツ…

11-5 We All TogetherとTelegraph Avenue〜ペルーロック伝説〜(第94話)

前回、前々回とペルーのロックについて書きました。 ↓↓ ↓↓ 前回は《ペルー2大サイケ》Traffic SoundとLaghoniaについて触れた。反米スタンスの軍事独裁政権下のペルーで60年代末から70年代頭にかけてこの2バンドがMaGレコードから英詞のサイケ/プログレロッ…

11-4 Traffic SoundとLaghonia〜ペルー2大サイケ〜(第93話)

ペルーのロック。続きです。 前回↓↓ 11-4 Traffic SoundとLaghonia〜ペルー2大サイケ〜(第93話) 60年代末、アメリカで盛り上がったカウンターカルチャー及びヒッピームーヴメントは世界中に影響を与え各地にサイケデリックバンドを誕生させた。各地方の音…

11-3 ペルーのロック(第92話)

前回に引き続き《英米外のロック》。 何度も言うようにロックの原産国はイギリスとアメリカ。なので好きなロックアルバムを挙げろと言われるとどうしたって英米のものに偏ってしまう。英米以外で好きなのは?と問われるとひとまず挙がるのはニール・ヤングや…

11-2 ウォレス・コレクション〜ベルギーのロック〜(第91話)

2014年2月9日、大雪の東京。 前回は元祖チェンバーロックと言われるサードイヤーバンドについて書き、その中で「7,8年ほど前に従姉妹の結婚式で東京へ行った際にお茶の水のディスクユニオンで70年2ndを買った」とサードイヤーバンドとの出会いに触れた。この…

3-11 Third Ear Band〜第3の耳楽団〜(第90話)

前回はマーク・フライについて書きました。 ⬇︎⬇︎ マーク・フライ復活後の2011年3rd「I Lived in Trees」はThe A.Loadsというユニットとのコラボレーションで作られたが、そのThe A.Loadsのニコラス・パーマー(Directorsound)とマイケル・タナーによる室内…

4-13 Mark Fry〜不思議の国のマーク・フライ〜(第89話)

Googleの(スマホの?)学習機能ってのは怖い。とにかく機械音痴であるのでよくわかってないが、検索履歴やGoogleアカウントで紐付けているサイトやアプリ(例えばAmazon)の履歴から欲している情報や商品を予測して広告提供してくる。僕の場合はとにかく普…

2020年の終わり・2021年の始まり

あけましておめでとうございます。 2020年が終わり、2021年がぬるりと始まりました。このブログは『ロック図を作成すること』を目的として2019年3月から始め、今1年と10ヶ月が経ったところとなります。当初予定していた『ロック全体図』に挫折し『ジャンル別…

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